アーカイブ:2022年5月8日

金持ち時間の到来

リーマンショック後に「MMT理論」が盛んになりました。基本的に自国通貨を発行できる政府は財政赤字を拡大しても債務不履行になることはないと言われており、財政赤字でも国はインフレが起きない範囲で支出を行うべきとされます。

税は財源ではなく…通貨を流通させる仕組みと言う考え方だそうです。つまり…「独自通貨を持つ国は債務返済のための自国通貨発行額に制約を受けないため、借金をいくらしても財政破綻は起きないと説く経済理論」と言う解釈が、一般的な解釈です。勿論、経済学者でも反対論もあります。

この論理に追随したのが「リーマンショック後」米国経済とも言えます。

S&P500の月足推移と24か月移動平均線の推移

日本もそうですね。「財政ファイナンス」の状態ですが、他国からの借り入れはなく…自国内で資金が循環しています。FRBは株価位置を考慮せずに、雇用を重視しすぎたために、株価は余分に上がってしまったという感覚です。代表的な株価指数のS&P500の長期チャート月足を観てもらいましょう。この移動平均線は24か月平均で2年のラインです。最近になって、ようやく…この移動平均線ラインに株価は収束しています。

短期間のS&P500の月足推移

このような長期のチャートは、現在位置の「議論が割れている」今の市場判断に欠かせないものです。基本的に、自分の「立ち位置」に迷ったら…時間軸を延ばして「客観評価」をすることです。そうすると…見えないものが見えてきます。

視点を変えるやり方は、自分の立場を客観評価します。グーグルアースを利用するようなものです。宇宙から見れば地球は、ちっぽけな存在ですし…日本は、更に小さい面積です。その中の「ほんの一つの点」の上で、我々は生活をしています。

カタルは昨年末、FRBと市場認識がテーパリングの開始で、一致したと思っていましたが軟着陸は難しいという意見が大勢を占め、株価は下落を続けています。完全に間違っていました。

ここにロシアによる「ウクライナ侵攻」が絡み…複合的な要素が加わりましたから、問題が複雑化しました。MMT理論の敵は「インフレ」です。インフレが起きなければ…中央銀行は、どんどん貨幣を発行して…経済を活発化させることが出来ます。

成長を重視した時代変革は、お金が続くから…拡大を続けられます。でもこの資金供給が途絶えるなら、成長を続けることは出来ず、利益を生まないと事業拡大は、活動する原資を得られなくなります。故に、潜在成長力が高くても、市場の評価は低くなったのはキャシー・ウッド氏が好むグループの新興株(マザーズ株)です。

企業経営者は、事業の拡大を取るか…利益を選択するか? その決断を迫られます。ロコンドは事業の拡大より、利益を重視し始めたのです。逆にBASEは、事業の拡大を優先しました。この違いが、株価の違いを生んだとも言えます。

カタルはアマゾンの事例を観て「FCF」(フリーキャッシュフロー)の重要性を伝えました。キャッシュフローが黒字なら、赤字でもお金が回っていますから…「事業拡大」は正しい選択とも言えます。この事をメルカリやBASEで述べました。

BASE(売り上げ規模140億円)の現金残は240億円です。メルカリ(1500億円規模の売り上げ)の現金残は1714億円です。両社とも財務状況は潤沢です。泡沫企業とは違います。

まだ…米国株の調整は、「道半ば」でしょう。しかしS&Pの24か月平均値は4037ドルです。約5か月間…株価は下げ続けてきたために、プラス乖離は、ほぼ消えています。ここから株価は、下に「行き過ぎる」局面になります。つまり「買い場」ラインになります。

「金持ち時間」のバフェットは、最近、積極的に株式を買っているようです。その一説が分かるのが  5月1日付の日本経済新聞によると、バークシャーの2021年1~3月期で19億ドルの売り越しだった株式投資は、22年1~3月期に400億ドルの買い越しとなりました。1400億ドルを超えていた現金等は、この四半期に400億ドル超も減っています。此方の報道です。

株のプロなら分かるでしょうが…株を集める場合(買う方法)は、売りながら買ったり…逆に売る場合は、買いながら売ったりします。

単純に、売ったり買ったりする場合は、資金力がない投資家の場合です。大きな資金になると…相場が自らの売り買いで動きますから…相場、つまり株価を観ながら調整しながら…売ったり買ったりします。こんな事は仕掛け筋の「常とう手段」です。

カタルはメルカリに、最近は傾斜している最大の理由は、この出来高の「増大」です。過去の株価を見れば分かります。常に底値圏、逆に天井圏は出来高が大きく膨らみます。ただ新興株は「ハイリスク」の選択になります。まだ底値が確定している訳ではありません。

今の市況は、非常に判断が難しいのです。インフレに対する考え方、FRBへの信認度合いなどを含め…見所が満載です。どちらの意見も…正しいように感じられます。迷います。

今から思えば…昨年の4月にカタルは短期運用の口座から200万円の資金を引き揚げています。たぶん…この時分にはカタルの心理の中に、「今年は難しい」という感覚があった為に資金を引き揚げたのかもしれません。よく覚えていませんが、運用、期の途中で資金を引き上げるのは、初めての体験です。でもこれは今から思うと…正解だったのでしょう。

まぁ、あまりにも儲かっていたら…今調べたら…昨年の4月の段階では、既に1800万ほど利益をあげていたようです。

つまり株式市況が、相当…良かった結果でしょう。だから「警戒感が働いた」のかもしれません。カタルは、いつも「赤裸々に」自分自身の事を語っています。これを利用しない手はありません。カタルの意見が正しいわけではありませんが、これまで「負けなし」です。まぁ、負けなしと言っても…2018年はトントンですからね。それに現時点で清算をすれば、今は総合的には「マイナス」でしょう。かなりの評価損を抱えています。

でも基本的に下げ相場ですから、やはり買いだけでは限界があります。でもあと少しでしょう。もうすぐ「光明」が感じられると考えています。

例えば…雇用統計でも、平均時給の推移の話では…ロイターにこのようなくだりがあります。「4月の米雇用統計は、非農業部門雇用者数が前月比42万8000人増加し、市場予想を上回る堅調な伸びとなった。時間当たり平均賃金は前月比0.3%上昇と、伸びは前月の0.5%から鈍化。前年同月比では5.5%上昇。前月は5.6%伸びていた。」そうして、こう続きます。

「スパルタン・キャピタルのチーフマーケットエコノミスト、ピーター・カーディロ氏は「賃金の上昇ペースが鈍化していることは朗報だ。市場はインフレがピークに達しつつあると認識する必要があるだろう」と述べた…となっています。此方です。

カタルは、常に…自分の目で実際に確かめます。その「データ元」は此方のサイトです。

米国平均時給と変化率の推移

そのグラフと数字を掲げておきましょう。これは賃金の話ですが…カタルは消費者物価指数(CPI)でも、同じことに注目しています。

米国平均時給と変化率の推移

今は前年比より、「前月比」の数字に注目していると述べています。少し前は…既に中古車の相場も、住宅指数の話も、既にピークアウトしている現象が見られると…コアCPIの話をしています。

そうして今年の10月になると…原油価格が大きく上がった80ドル台の数字になるから、前年比でも、大きな伸びにならない…とも述べています。10月なら、今は5月ですから約5か月前です。

株価は基本的に、実体経済に先行する事、6か月と言われていますから、既にその時間になっています。だからいつ…相場が「新しい展開」を迎えても、不思議ではありません。基本的にバフェットのような保守層の金持ちも、既に行動をしています。だから…まもなく変化するのでしょう。カタルは時間の問題で、いつ株価波動が変わってもおかしくないと思っています。

でも多くの人は、「インフレの大合唱」でメディアは報道し…株価が現実に「新安値を更新しています」から、「疑心暗鬼」でしょう。しかし先日のFOMCを受けて…大幅高したあと、「行って来い」の相場になりましたが…経験則では、「天井圏」、「底値圏」の相場では、株価は「乱高下」を繰り返すものです。この現象は、経験値に裏付けされた確かなものです。

まぁ、もうそんなに心配をするような場面ではありません。特に日本株は米国株と比較しても肥沃な大地に、すくすく育つ大樹です。簡単に倒れません。

自分の頭で考えましょう。実際の相場を観て…心配になる人は、既に自分の「力量を超えた投資」をしているから、心配になるのです。何故、カタルは「口が酸っぱくなるほど「」…「力量問題」を話して…「無理をしない投資」を求めていたか? 過去のレポートを読み返せばいいのです。

野村証券の日足と移動平均線の推移

やはり王道に…ここは「インベスト・イン・キシダ」の本命株の野村証券の動向に、注目したいと思っています。果たして…ただチャート上は、アルケゴス事件により既に200日線は下降トレンドになっています。だから直ぐに…株価が大きく飛ぶことはありません。

先ずは…200日線より上に、株価が顔を出すことは「最低条件」になります。527.6円です。株価は上がり…25日線が上昇を開始して、75日線、200日線と上昇トレンド入りしてから…株価は本格的な上昇期を迎えます。

でも「時代投資」の感覚では、此処から野村証券の株価は、上昇が開始されます。まぁ、ノンビリ構えれば良いですよ。3年、5年と…時間軸を観るのです。基本的に日本株は、既に名目成長時代なのです。そんなに心配することはありませんね。それでは…また明日。



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