利益相反を考える

今日は利益相反に付いて考えてみます。実は今「スーツ」と言う米国のドラマに嵌っており、これは弁護士事務所の話なのですが、その会話の中で「利益相反」と言う言葉が出てきます。たぶん、この言葉の意味の中には色んなケースがあるのでしょうが、株式市場でもよく使われるようにも感じます。

例えば…あるアナリストが東京エレクトロンの推奨レポートを発表したとします。事前にそのアナリストが東京エレクトロン株を買って起き、その発表で株価が上がった時にその株を利食いしたら、「利益相反」に当たらないか?

あるいはその会社の発表に合わせ、自己売買部門や投資信託部門がその株を持っており、株価が上がったから、その株を発表に合わせて…売ったら「利益相反」にならないか?

たぶん…「利益相反」と言う意味は、道義上の問題なのでしょう。一方では株を買えば儲かると推奨をして置き、その買いで株価が上がったら、今度は、その株を売るのは推奨と言う行為を利用した詐欺のようなものだと言う話なのでしょう。

しかし…推奨レポートにより、株価が上がったと…どうして証明できるのでしょう。

そのレポートを読まずにエレクトロンの株を買う人も大勢いるはずです。逆に推奨レポートを出しても…必ず、株価が上がるとは限りません。逆に下がるケースもあるのでしょう。つまり…相場とレポートの相関関係は非常に希薄な存在かもしれません。株価の未来が分かるなら…誰でもが儲かるからです。しかし…未来の株価など、だれも分かりません。

この話の「利益相反」で、過去に判例があるのかどうか…カタルは分かりません。

何故、カタルが「利益相反」に付いて、今回、考えるに至ったか?

先ほどのテレビドラマの話を見ていて、最近のメールの多さから…カタルが銘柄を推奨をすると株価が上がるケースが多くなってきた為…この問題は道義上、一度、整理をする必要があると思ったからです。

市場にある噂などの…数多くのニュースや報道がある中で、カタルの情報と言うかレポートなどは、大きなウエートを占めているとは思いませんが、それでも一部の人は「恋は盲目」のような感情の方も、居られるかもしれません。

確かに…最近のカタル銘柄は好調です。ほどんど…株価が下がらずに時間の経過は分かりませんが…その多くが上がっていることは事実です。しかしこれだけ…株価が上がっているので当たり前なのですよ。カタル銘柄が飛び抜けて成績が言い訳ではありません。

その辺りの関係を、皆さん自身の感情を上手くコントロール出来ているか…甚だ疑問です。

ですが…カタルは自分がそう考えて、一番、正しいと思っているから…自らも実践をしています。カタルが後場から、「皆さんと一緒に株を買う」と言ったら、有言実行で、たとえ僅かな株数でも…必ず、行動をしています。

たとえ…その後場寄りが「買い気配」になっても…多少の水準なら、必ず株を買っています。でも昔…カタルがレポートに銘柄を書くと、良くストップ高した時期があったのです。だからそろそろ…この「利益相反」に付いても…考える必要を感じています。

残念ながら、銘柄も最近はイニシャル表示になっているのは、その点を考慮し始めたのかもしれません。カタルレポートの本当の狙いは、皆さんが独立した考え方で、自ら銘柄を選択して、自分の決断で…株を売り買いできるような「賢い投資家」になる為の「草の根運動」のつもりです。

証券マンも、今では相場を知る先輩が少なく…みんな素人に毛が生えた程度ですからね。証券マンで真剣に株の勉強をしている奴なんか…そう多くないでしょう。

アナリストもいい加減ですよ。だって本当に自分で会社を調べるのは大変な作業量です。決算書から、現場検証までハッキリ言って、調査員を使って、その工場の前のトラックの出入りを調べるとか…そんな現場検証も必要なのでしょう。

どの程度の精度を求めるかによりますが…皆さんは、「この銘柄が良いと思うけれど、どう思う?」と気軽に聞いてきますが、こっちは一度チャートを開き、四季報を見なくてはなりません。場合によれば…企業のIRに飛び、決算短信を見て…尚且つ決算説明会のビデオを見たりする場合もあります。その時間は1時間や2時間で、きかない場合もあります。

時間給が2000円程度なら…2時間で4000円です。弁護士などの専門家に相談するには数万円のお金が必要です。でもメールで相談されれば…簡単にチャートを見て四季報レベルで感想を述べていますが…自分が何故、その会社が良いと思うか? その理由も書かずにただ何となく…と言う軽い感覚の人が多いように思います。

読者からのメールでカタルが良いと感じるのは、多分…「千三つ」の世界とは言いませんが…100のうち一つあるかないか…その程度でしょう。昨年から今年、1年でたぶん2銘柄かな? あるいは3銘柄か…その程度です。

だから…基本的にあまり多くを期待しないでください。こっちも簡単に答える程度です。

その話は兎も角…この利益相反ですが…カタルは株価を常に見ていますから、あまり株価に影響が出るようなら、レポートでの銘柄発表も控えなくてはなりません。カタルの真意に反します。カタルは情報屋とは違います。銘柄選択の「考え方のプロセス」を公開して、皆さんが自分の頭で考えて行動できるように手助けをしている程度のレポートです。このレポートを書くにあたり、嘘は書けないし、自分自身も勉強するから「一石二鳥」です。

しかしこの利益相反問題にも、配慮が必要かもしれません。しかし…僕がレポートで銘柄を書くから株価が上がるのではないのです。ここを多くの人が勘違いをしています。

真実と言うか、未来図がその方向だから…カタルがレポートでその事を市場に問うと…市場が応えてくれるのです。

あくまでも市場が株価を判断するわけです。だからカタルがレポートに銘柄を掲げても…その考え方は間違っていると思うなら、その株が貸借株なら空売りをすればいいのです。船井電機も貸借株でしたし…野村証券も三菱UFJも東芝も全部、大きな会社で貸借株です。カタルレポートで取り上げたから、株価が上がったわけではありませんよ。

むかし…リクルート事件がありました。未上場株のリクルートコスモスだったかな?不動産会社の子会社株のIPOに際し、その株を政財界に関係者に配ったのです。親引けと言う幹事証券が裁量で配る範囲での話です。これを地検は賄賂にあたるとして、リクルートの江副さんを始め…政治家なども制裁を受けました。判例では東京地検が勝利をしました。

しかし…今でもカタルは疑問に思うのです。未上場株の大半が公開株価より高値で初値が付くことは事実ですが…、必ず、IPO株の公開価格より初値が高いとは限りません。下がって始まる場合も非常に希ですが…あります。未来の分からない株価が賄賂に当たるのかどうか…やはり疑問なのです。

折角、希望に燃えて大きく勝負に出ていた江副さん、彼は失意の中で日本国の在り方を考え…こんな日本は駄目だ…と考えて、その後、彼は株の空売り屋として、日本株を売りまくりました。バブル崩壊の流れに乗り、彼は、一時は大儲けしたのでしょう。

しかし…もし彼が世に出ていたら、社会はもっとグローバル化に進路を切っていたかもしれません。ホリエモンの時もそう感じています。本当に東京地検は下心がなく…日本国の未来を考えて行動をしているか…。その後の日本の在り方を見ると疑問を感じます。

司馬遼太郎が…「この国の形」をよく問うていました。世の中には色んな考え方がありますから…どれが正解かどうか…後世の人が判断をするのでしょう。

この利益相反問題を考えると…カタルは事前に述べています。もし、株価が上がるなら、自分は持ち株を利食いすると言いながら…株を買っています。皆さんには理解できない領域かもしれませんが…カタルは同じ銘柄を、その日のうちに、買ったり売ったりしながら…相場の「場味」を確かめています。そうしないと株価の行方が分からないのです。机上論ではありません。

だから「利益相反」と言う言葉が一般的な社会通念が、相場に当てはまるのかどうか…カタルもよく分かりません。

ですが…カタルは事前に告知をして、その内容を丁寧に説明して、みなさんの頭で判断してから行動をしてくれと述べています。

カタルは買うけれど…皆さんは空売りをしても良いのです。

逆にカタルが買った後、高くなった株を、皆さんが買ったら、その高い株価ではカタルは利食いをしているかもしれません。この行為が「利益相反」にあたるかどうか…。本日は道義上の話を考えています。

最近、カタル銘柄が良く上がり…と言うより、本当は「名目成長経済」が加速をし始めているから…全体株が上がっているだけの話ですが、皆さんには、カタル銘柄を買えば儲かると言う、動議付けになっているかもしれません。だから注意を兼ねて…本日は、この利益相反の問題を考えてみました。

カタル自身もよく分かってないから、このレポートは考え方の途中のものです。その過程のまま…アップしますが、皆さんもカタルレポートの利用の仕方を、一度、考えてみてください。それでは…また明日。



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