毎回、株の話では疲れますから…本日は此方の話題の提供からスタートです。カタルも学生時代は競馬に馬鹿になっていた時期があります。日本の馬が海外で活躍するなんて…信じられない時代になりました。先ずは此方の映像を見てください。日本語版もあったのですが削除されたようで…ピンクのゼッケンで「8番」の深緑の勝負服の馬です。この ラヴズオンリーユー はディープインパクトの産駒です。あの間を割って出てくる末脚は、親父似ですね。
最近はドンドン時代の変化が激しくなっており、世の中の動きに、なかなかついて行けません。スマフォだって、なかなか…使いこなせません。昔…試行錯誤のなかで、自分でホームページを作っていた時期がありましたが、あの謎が解明される喜びは小さな達成感がありました。
カタルは「ファイナルファンタジー」や「ドラゴンクエスト」などのロールプレイングゲームが好きでした。攻略まで一か月以上かかるのです。毎日、10時間近くゲームをするのです。そんな達成感の過程で…小さな発見が沢山あります。その時間が面白かったのでしょう。株式相場も似ています。
何故、こんな不可解な現象が起きるのだろう?
常々、カタルは「市場の整合性」の話をしています。市場経済は必ず「裁定」概念が働きます。しかし…先日、驚いたことに米国のLNG相場と欧州の違いが5倍も開いている報道がされていました。通常は米国産が欧州に流れ…相場が均衡されるのでしょうが、問題は運搬です。既にロシアからのパイプラインの建設も終わり、スムーズに…LNGが市場に投入されると思いきや、アメリカとロシアの対立が背景にあり、なかなか…この設備も稼働してないようです。
今、新生銀行のTOBで、SBIとの関係が市場の話題になっています。不可解な買収比率は日本の銀行法かな? 様々な法律問題が背景にあり100%の買収と言う訳にいかず…50%を超えない48%の比率に抑えられていると言います。三菱UFJの株価は謎のままなのですが…このような通常の一般概念が働かない多くの制約が、銀行業には、課せられているのでしょう。政治家は時代背景に合った法律に改善すべきです。個人情報保護法も同じです。
市場の形は、歪です。PER評価が、長年、信じられてきましたが…海運株の評価と半導体のレーザーテックの評価の違いは、何故、こんなに開くのか? 全く…同じ円の価格とは思えません。別の通貨の市場を見ているようです。
読者からの指摘にもあったように…米国のテスラの評価と日本のトヨタの違いを、どう説明するのでしょう。同じ自動車の分野でも…株価の評価は、こんなにも違います。
このような市場の矛盾を、どう考えれば…納得できるのか?
「市場の整合性」と言う概念が、近年は歪んでいるように感じています。もともと当たり前の話ですが…「流動性」の問題があります。
つまり多くの参加者が市場に参加して多様性を認めていれば…世界の基準は一つの方向性に集約されます。ところが…東京機械のような経営者側に立った東京地裁の判決が出されると…株主の権利と言う根底問題が否定されます。あの判決は村社会の企業側に立った判決です。故に市場から「流動性」が失われます。多様な考え方を制限しています。
今までの日本は「富国強兵」の概念が、明治時代からあり、いち早く先進国に「追い付け、追い越せ」と頑張って来ました。だから国民は我慢をしたのです。その結果、コメの価格のように国際価格から大きく逸脱した日本の独自価格が誕生しました。村社会の誕生です。故に国際価格から逸脱した日本の乳製品などの価格設定になっています。
この日本の独自価格を破ったのが…ユニクロやニトリと言う会社です。この現象は企業サイドから消費者サイドに、力が移って来たのです。
今までは中国と同じ情報統制に似た仕組みで…日本の国民は、洋服の価格はオンワード樫山などが設定する価格が浸透していました。だから日本の縫製工場が東北地方に多く存在できていました。しかし日本人の人件費が上がり、この仕組みを維持するために、日本の消費者は高い価格で洋服を買っていました。スーツなどは、昔、高かったのです。
だからアオキのような背広を大衆に売る店が活躍出来ました。しかしユニクロは、もっと進んでいます。今も進化しています。カタルは先日ユニクロの銀座店に行き、ウルトラライトダウンジャケットを買ってきました。 確か1万円以下で…今、ネットで価格を観ると4990円の価格になっていますね。ビックリです。とても暖かくて軽いのです。この価格が国際価格です。昔の感覚[日本独自価格]なら、5万円以上の商品でしょう。
つまり…このニトリやユニクロなどの現象は、企業サイドの価格設定から消費者サイドの価格設定になったのでしょう。
日本の政策は、今でも村社会構造を守るために、高い独占価格です。カタルが日本価格と述べている現象です。建設業界を観ると分かりますよ。これから予算の消化のために、来年の1月~3月頃まで、街では、道路工事などが盛んになります。その時に観察してください。
必ず、必要もないカードマンが、何人も配置され、車や歩行者の誘導をしています。あの無駄な人件費は、何とか…ならないのでしょう。「失われた時代」に生まれた無駄な非効率の法律設定が背景にあり、たぶん義務付けされているのでしょう。
必要な個所もあるのは事実ですが…あのガードマンの8割近い人間は、必要のない無駄なコストでしょう。村社会論を身近に感じられる現象です。その分、我々の生活費は上がっているのです。
電気料金もそうですよ。核問題を、成田闘争にして「棚上げ」しているから、コストが上乗せされて、隠れた国民負担になっています。この高い電力料金を使うから日本の産業の競争力も落ちます。
話を戻します。東京機械の地裁の判決は、昔の企業サイドの論理です。今はネット時代になっており他国の事情でも、手に取るように分かります。冒頭、アメリカの競馬場の映像を見てもらいましたが…このような時代です。JRAでは馬券も販売しているとか…。
つまりユニクロは世界標準価格なのです。この価格設定が「消費者サイド」の国際価格です。「生産者サイド」のコメの価格ではなく…消費者サイドの価格設定を浸透させて、国際競争をすべきなのです。日本の農業の生産労働者年齢は70歳を超えているのでしょう。今までの「企業サイドの政策」主導論理で動かさずに、「消費者サイドに決定権」を移動させるべきでしょう。
日本製鉄とトヨタの訴訟は、非常にホットな話題です。トヨタと言う企業を世界企業に押し上げるために…末端の3次、4次下請けは「塗炭の苦しみ」で、1円の単価を削って…トヨタに利益を提供して、国際競争力を押し上げました。
ゴーンは、この系列を無視して国際価格競争を1次、2次下請けに迫りました。だから日産系の部品メーカーは販路を拡大させたのです。この構造転換に長く苦しんできました。ゴーンの目標が、グローバル論理でしょう。これに悲鳴を上げた日産の社員は、ルノーとの統合問題で…一気に「反乱」に転じたのです。この現象はある意味で、村社会への「揺り戻し現象」です。
トランプ大統領の米国一国主義やブレグジットのような選択に見えます。イギリスが、これからどうなるか? 非常に面白い見所ですね。今回、利上げ観測が一気に後退しました。此方の報道です。
カタルは「市場原理」主義的な株価の判断が正しいという論者です。しかし…自分の意見はありますよ。今の株価形成は間違っていると思います。しかし「市場の整合性」を優先させて…自分自身の「相場観も変化」させています。市場価格を見ながら…何故、この株価が市場で容認されるのか? 自分の考えた未来図の株価とのギャップのおおきな企業を狙いますが…市場の整合性も考慮して、自分の相場観を修正します。今回の臨時の会員レポートはこの話です。
でも日本はようやく変化してきたと思っているのです。だから全く駄目相場だった「失われた時代」より…余程マシだろうと思っています。今は何しろ、自分の考えに沿ってなくても…値上がりする株価があるのです。
失われた時代のリーマンショック後の崩落は、悲惨です。でも曲がりなりにも…リーマンショック後は、何とか…食えました。その前です。年収120万円時代の1998年頃はもっと悲惨でした。山一証券などが倒産した時分です。今の新生銀行は昔の長期信用銀行です。岸田総理の宏池会のサイフと揶揄されていました。此方は覗った見方ですが…今の時代背景を知るうえでも…読んで置かれた方が良いレポートです。
皆さんの多くは、物事を単純に考えすぎています。良いから選択されるわけではなく妥協の産物で選択されることもあります。未来図は自分が信じる道を理想として…選択をしますが…その方向性が、必ずしも正しいわけでないから、カタルは皆さんに「無理をしない投資」を求めています。大概、失敗するケースを見ていると、自我が強く…自説に拘り過ぎている人間の人です。
カタルも、その傾向が強い方です。
カタルは自分のレポートが「正しい道」だと思って行動をしています。しかし…この結果が別の回答の場合も、多くあります。世間の認識は、自分の見方が違う選択をします。株式投資の難しさであり、面白い所でもあります。
カタルレポートは、常に市場の「見所」を、前もって皆様に伝え、カタルの自説も述べています。しかしカタルが正しいなら、とっくに…「あちら側」に辿り着いています。ところが、未だに貧乏人のままなのは…やはり間違っている面も多くあるのでしょう。
だから読者の皆さんは、様々な意見を読んで、自分で選択をして行動をするのです。ところが…この行動が日本人は苦手です。
小さいころから…画一化された「村社会教育」を受けています。学生服など統一された強要に見えます。女子生徒は、スカートの丈を測られたりして、校則違反とか…言われます。髪の毛もそうです。そんなに村社化論理を学ばせて…集団行動の大切さを問うた結果、失われた時代ですよ。結局、古い良き時代の「終身雇用」も「年功序列」も維持できずに、国際競争に負けて「駄目の烙印」を押されたのです。ようやく成田闘争から解放されます。
ここは三菱UFJや野村証券の選択が一番シンプルで、確実性があるようにも思えます。
ついでに今の米国株の焦点は、テスラでもアップルでもフェスブック(メタ)でもなく、カタルは「バンカメ」に注目しています。JPモルガンなどは優等生ですが、バンカメが米国の一般的な標準企業に思えます。ようやく…リーマンショックの後遺症から立ち直るのです。
1兆ドル規模の「インフラ整備法案」が下院で通過して、米国の財政出動は老朽化した橋・道路の改修事業や、鉄道、電力網、高速インターネット網などの整備が含まれ、バイデン氏の看板政策がようやく動き出します。
少し分かり辛いのですが、共和党と揉めている…もう一つの1兆7500億ドル規模の大型の歳出・歳入法案(子育て支援や気候変動予算など)は、継続審議になって…遅れています。たぶん成果を優先するために、当初の法案が分割されたのでしょう。カタルはそう解釈しています。そんな訳で競馬の話から本日も村社会批判に終わりました。それでは…また明日。