現実を知る

日本の多くの研究機関は、政府などが発行している「データ」を独自分析しますが…その傾向を観ていると…独自ではなく「モノマネ」です。多少、出来る人は…そのデータを加工します。

 日本の金もち図

日本では、どの程度の資金があると「金持ち」と呼ばれるか? この資料では上位は5億円以上なのでしょう。それでも11.8万世帯も居るのです。

一般的に世界の冨裕層は総人口の1%で、その人達が資産合計の37%を独占していると言います。このニュースは、同じデータを使っているようですが、ニッセイ基礎研究所は紙面の割合が違いますから、比較はできませんが、此方の報道があります。

日経新聞もニッセイ基礎研究所も、こちらのサイトを、参考にしたようです。データを読む場合、カタルの経験上、元に辿り着いて、自分の手でデータを作成すると良いのですが、兎に角、時間が掛かります。慣れているなら別ですが、知りたいデータが何処にあるか…経験がないと分かりません。この差が「労働生産性」の違いなります。

同じテーマを、経験値の高い人が解決する時間と、初めての人ではかかる時間が、全く…違います。だから「キャリア」は大切ですが、分析には、様々な基礎知識がないと自分が同じ資料に目を通しても…受け取る側の知識レベルが問題になります。不特定多数を相手にするメディアは、「どのレベル」に、焦点を合わせて書くか? 難しいテーマです。カタルは既に株やレポートを始めて27年かな?28年になるかもしれませんね。たぶん1998年頃だろうと思いますが、このサイトを始め…ほぼ毎日、自分なりに考えて投稿しています。

この一番の理由は、自分自身の「研鑽」の為でした。先ずは、これからは「ネット」の世界だろう…と思って、証券業で食えないから、転職する為に、このサイトを立ち上げて、今でもワードを使って原稿を書いてから、サイトに落とし込む作業をしています。

昔は自分で実際にプログラムを作成してやっていました。でも素人で分からないことだらけ…一つの問題を解決するために、色々調べ…1週間以上の時間を使う事は良く在りました。今のシステムは、なかなの優秀なスタッフのものです。カタルと同年代ですから、ネット第一世代でしょう。IBMの田中君が創ってくれました。ソフトバンクの孫さんと同じような年齢です。僕らの年代でも…有名な人はマイクロソフトのビルゲイツは、確か…同じ年齢です。しかし…カタルとは「月とスッポン」です。

カタルは良く、彼奴に出来て…「自分に出来ない道理はない」と思って、競争心をむき出しにしますが、やはり能力差は大きいのです。これだけ努力を続けても…「馬鹿」はバカのままです。何とか…この泥沼から這い上がろうとします。NRI(野村総合研究所)の資料の上位1%ですね。まぁ20億レベルの人は、現実にかなり…居ます。

でも先ずは100万円、200万円です。小手川君が、稼いだという話を聞いて…ネットの世界で有名になりました。彼は、たいした「度胸」です。度胸がないと…出てくる売り物を全部、「買う事」は出来ません。自分が「正しい」と思っても…実際に株価が下がると、何か…自分は「間違っているんじゃないか?」と…「疑心暗鬼」になります。

カタルは、常に市場を観て、自分自身の「相場観」を修正しています。

しかし…謎は、深まる事が多いのです。だって、「あり得ないこと」が、現実にあるのです。決算発表がされて「減額修正」ですから…銘柄名を発表します。月曜日は、きっと「売り物」でしょうが、そんなに、株価は下がりませんね。反って…「買い場」だと思っています。盛んに…おかしな株価の代表事例として掲げているS君の話です。

その銘柄名は「シェルレ」(9885)と言う会社です。決算短信は此方です。

「シェルレ」(9885) のBSの貸方

しかし…考えてください。この会社の決算では「赤字」ですから、現金が減っていますが、それでも96億5千万円も現金を持っています。しかし…金曜日の株価は387円です。発行済み株式総数が…1608万株ですから62.2億円の時価総額ですね。

「シェルレ」(9885) のBS の借方

一方、負債は全部で19億35百万円です。全部ですからね。株主資本は176億円もあるのです。1年以内の借り入れはたった…7百万円、長期借り入れは1千1百万円です。借り入れは合計で1千8百万円しかないのです。おかしな株価でしょう。

この会社の純資産価値は1122円ですが、今の株価は、たった387円です。たぶん大赤字ですが、配当を8円するのでしょう。これだけ「内部留保」があるのです。でも本業の補正下着と言うのかな? 女性のインナーですが、なかなか黒字化しませんが…でもやり方次第では「あっという間」に、黒字でしょう。売り上げは121億円もあります。希望退職者を募集して、今の神戸にある資産を売り…田舎のビルの一角を借りて、「効率経営」をすれば、利益は、かなり出るのでしょう。林一族が、株を「実効支配」しているから、なかなか外部の意見は、入りません。しかし…上場企業です。やはり…株価はおかしいのです。

誰か、TOBをすれば良いです。銀行と組んで、「一時的な借り入れをして」…実効支配したら会社を合理化して…借金を返済して、再上場しても良いのです。色んな…手段があります。その前に500円で「TOBをする」と言ったら、林一族は慌てて…「セブン&アイHD」のようにMBOを模索するでしょう。

こんな企業が長年、上場している市場が、間違っています。それを許しているのが…最高裁の林道晴裁判長の判決です。「東京機械」(6335)の時に、馬鹿な判決を下して…何が判事だと言いたいです。だから「東芝」のような不幸な事件が続き…今は「セブン&アイHD」が続き、「日産自動車」が、迷走をします。全て…村社会論理の「成田時間」です。だからこのようなデータになり…世界から大きく遅れるのです。

日本の名目GDPの推移

多くの識者と呼ばれる人も、名目値と実質値の違いを、ちゃんと説明できないと思います。インフレ率の違い…という回答では、「不十分」です。

そもそも…経済は毎日、「働いて得るお金」と「資産投資により得るお金」の2種類があるのです。この2つが、ちゃんと伸びないと…駄目なのです。何故、中国が迷走を続けるか? 本日も、こんな報道があります。今の中国は資産価格の下落と「政策の間違い」です。

「東京機械」などの判決は、「日本空港ビルディング」の株を、海外投資家が株を買った時に、我が国の政治家は、こう言ったのです。「他人の金は要らない」…この言葉が日本人の本音でしょう。

だから「東京機械」を買収しようとして、「後出しジャンケン」をして…「買収防衛策」を講じた時に、株を買っていた海外ファンドの「株主総会の議決権」を認めなかったのです。TOBが、嫌なら…MBOをして上場を廃止すれば良いのです。本当に狂った判決です。公開市場なのに、買う人により、「株主の権利が違う」と述べたのです。

形は違いますが「日産自動車」のゴーンを逮捕したのは…明らかに「別件逮捕」です。彼は日本の制度に合わせ…妥当な報酬を、「見えない形」で、利益を享受したのです。会社の経費で旅行をする人もいるでしょう。あるいは…飛行機に乗る回数が多いなら、「マイル」を個人的に貯めて…それを活用する人もいるでしょう。厳密に言えば…どちらも、会社の金です。ゴーンは役員報酬を、ちゃんともらおう…としただけでしょう。「フジメディアHD」の日枝と、同じです。政策官僚の多くは、その権力を使って「高給」と言っても…知れていますが、何処かの会社に天下りします。同じことです。皆がしているように…合わせただけです。何故、地検に挙げられたか?

たぶん…元日産社長の西川が画策して、その人脈を活用して「地検」を動かして「ルノー」との「合併の阻止」に動いたと観測するのが、普通です。日枝も、そうだろう…と思っています。あの時に「ライブドア」の堀江さんを「やっつけた」のは、日枝の人脈を活用したのでしょう。如何にも日本的なやり方です。江戸・長崎です。

この考え方はカタル独自の観測ですから、「間違っている可能性」もあります。でも日本と言う所は、あまりフェアではありません。大相撲界の処分を観ても、そう感じます。何故、白鵬の処分と、稀勢の里は大きく違ったのでしょう。まぁ分かるのですよ。色んなことが積み重なったという理由も…しかし重すぎるでしょう。

税務署に追われてみると分かります。理不尽な事は、たくさんあります。しかし権力には勝てません。国相手に裁判を起こせば、時間が膨大にかかり、場合によれば、世代を超えた時間を覚悟しないとなりません。

それより「不幸な事件」と思って…諦めて、「別の生き方」をした方が賢明でしょう。あまり「拘り」を持っても…。北朝鮮の拉致問題も、当事者の気持ちは分かりますが…。あの自殺した森友学園の近畿財務局の赤木さんも、幸せかどうか…。余程、悔しかったのでしょう。でも大蔵と財務局の関係を知れば…あり得ます。

この話と東京電力の原発責任も、同じようなものですよ。政策官僚と言うのは、決して…「聖人君主」とは、違います。なかには違う人も、大勢いますが…「内部抗争」があるのでしょう。いちいち…取り上げていたら大変です。

株価もそうですね。同じような利益なのに…何故、株価評価はえらく違うのでしょう。同じ一株利益でPERが10倍以下の評価の株はゴロゴロしており…逆に100倍以上のものもあります。この差が非常に大きいのです。ようやく…トップを走る集団が「国際株価評価」である「グローバル株価」になって来ました。「日立」や「重工」など…良い会社ですが…株価妙味があるかどうか…。

紹介した…「シャルレ」なんか、何故、こんな株価なのでしょう。不思議です。カタルは、市場のなかに「共通のものさし」を定着させたい…と思っています。僕らは、その「黒子」の存在に成れれば良いですね。その過程で…僕らは上位1%のお金持ちになれます。

ただ…みなさんが考えている「目先の鞘取り」だけでは、駄目です。小手川君が何故、株式投資を諦めて「不動産投資」に転向したか? 彼は賢いのです。大きなお金になると自分の売り買いで株価が変動します。つまり…「鞘取りゲーム」では難しくなります。

でもバフェットは、自分の頭で物事を考えて、常識で動きます。でもその「忍耐力」は、「超人」レベルで…絶対に真似ができません。僅か…2年や3年の「待ち時間」で、グダグダ言う奴ばかりです。「マガシーク」の買い物で、何故、その対価が小さかったのでしょう。

1年前の日産の四季報数字

ここで…「日産自動車」の1年前の四季報と…最近の四季報…更に昨日発表された実際の数字の3つを並べておきます。「構造改革」と言うのは…お金が掛かります。


今の日産の四季報数字
最新の日産の決算予想

その中で…「ジェイドG」の田中君は、素晴らしい実績を残してきました。ある意味で1年や2年は想定内です。株主になって、大きく儲ける為には、時間も必要になります。

皆さんの知識レベルは、あまりに…貧困です。

一株利益の意味も、成長率の意味も、収益性の意味も、まるっきり理解できていません。大まかな話ですが、7%成長(7.2%)が10年で2倍です。でもジェイドGのこの10年間の平均の売上高成長率は、なんと…「28.68%」なのです。10年間の平均ですよ。


「ジェイドG」(3558)の 決算推移

「成長株投資」と言うのは、先ず「利益」優先では、ないのです。先ずは「売り上げ」水準です。それから…後で、「利益」が問題になりますが、先ずは。その中で「分かり易い」事例が「営業利益」の水準です。まぁ、設備投資も増えますから、それらを除く…「EBITDA」と言う指標の方が、分かり易いかな? 買収される場合の基準値にもなります。更に通常は「PSR」も重要な基準になります。

そうして、多くの好評価の株価を観ると…売上高に対する「利益水準」が問題になります。製造業では5%程度の企業も多いのです。トヨタなんか…「ウーブン・シティー」などの遊びにお金を使うべきでありません。日本国がやるなら分かります。

国家は「準天頂型」衛星は、特定の場所に静止して…通信サービスや地上の位置を測るサービスを言いますが、そのような「インフラ整備」を急ぐべきなのです。ようやく…形になって来ました。「みちびき」6号を、2週間前の2月2日にあげています。

NTTの「IOWN」を活用する為に、光ファイバー網の整備は欠かせません。衛星や光ファイバー網を整備して、通信設備を整えると…自動運転装置が、より正確に活用できます。

今回「ラピダス法案」は、新しい「時代の試金石」なのです。先ずは此方をご覧ください。カタルも昨年、札幌に行って…千歳周辺をタクシーで「ラピダス」の工場前(事前許可がないと中に入れません。)まで行き…郊外の国道かな? 大きな通りから外観を観て、その後、タクシーを待たせて…ラーメンを食ってから、夜の飲み屋街から…千歳駅の周辺をグルグル回って見学してから、また空港に戻り、まだ時間があったので、空港の温泉に入ってから戻って来ました。

自分が実際に「現場に足を運ぶ」と変化が、分かります。また数年後に千歳に行けば…きっと様変わりをしているのでしょう。これが「活きた」お金の使い方です。「貨幣相乗効果」が、高い案件です。

何故、「国内回帰」が盛んになって来て…今度は「DMC森精機」がカタルの郷里の長岡で100億円の投資をして、新工場を建設するそうです。一社で100億円ですよ。周辺の産業はお金が回り…人材活用にもなります。長岡には技術大学がありますから…優位ですね。

田中角栄が…ここまで考えていたか分かりませんよ。でも新幹線や高速道路網を整備する列島改造論に比較して…今の政治家は小粒ですね。角栄はこう述べたのです。実際に柏崎市の演説でカタルは彼の講演を聞いています。

「みなさん、あの越後の山を削って、その土砂を東京湾の埋め立てに使えば…雪は降らなくなり…東京にも更地が一杯増えます。」スケールが違うでしょう。山を削って、東京湾を埋めれば良いと言ったのです。万里の長城のようなスケールです。あるいはエジプトのピラミッドです。政治家はこの程度のスケールでないと話になりません。

ところが…現実は、その「ラピダス」の資金になる「商工中金の入札」も2回目も失敗ですって…この話を聞いて、今の「世情」が分かりますね。今の清貧思想が…「石橋を叩いても」確認しても…「橋を渡らない」のです。「政府保証」が必要だと言います。国策に確認を求める時代です。

如何に、今の時代は「清貧思想」が充満しているか…分かるでしょう。何故、このような結果になったか? 安倍さんや、黒田さんが「旗を振り続け」10年以上が、経過して…ようやく、実質賃金の話まで来ました。

株式市場を観れば…日立のグローバル株価と共に…会社の持っている現金より、安い時価総額の採算に合う株に、「資金が回りません。」他にも多くあるのです。

だからカタルは間違った政策も「いい加減にしろ」と述べています。良いですか…成長する為には「フロー」と「ストック」の…両方が伸びるのです。所得も、物価も、資産価格も上がるのが「世界基準」です。それを「バブル」だ…と馬鹿は、直ぐに言います。本当の「バブル」を知らないのです。「自分の頭」で考えてください。また…明日。



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