「流動性の罠」が長引いている本質は、日本人の性格にあるのでしょう。長い失われた時代の為、名目時代を完全に忘れているのです。その為に、目にする報道は、ネガティブなものが多いのです。例えば…こんな感じです。こちらのサイトをご覧ください。
これが一般的の代表事例でしょう。日本人は北朝鮮リスクを過大に考えたりしており、近年、自信をもって成功した体験がないためか…まったく不甲斐ない民族に成り下がりました。「奇跡の戦後復興」を成し遂げた民族に見えませんね。兎に角…考え方がネガティブなのです。
ここは冷静に…分析すべきでしょう。基本は金融規制などの政策なのです。米国では税制改革などが検討されていますが、年末にかけどう動くか…。これはポジティブな材料です。メディアのトランプ報道を見ると、どうしても…上記の景気循環説から見た「そろそろ危ない」と言う漠然とした「不安」を感じることでしょうが…基本は政策なのですよ。
そこでこれから始まる焦点を、一つ披露します。此方のサイトですね。ここに登場するボルガールールの取り扱い方が問題になります。最近、イエレン氏の清貧思想は影を潜め…再任説も存在しています。
ドラギECB総裁は、忍耐強く…インフレを待つと発言したように、今の世界経済の注目は、インフレ率がなかなか上昇しない現象が、一つのキーワードです。通常、これだけ中央銀行が緩和をして、景気が回復してくると…今までは、必ず、インフレ率が高まってきたのです。そうして賃金も上昇し…景気が過熱してピークを超えるわけです。
しかし、今回は…最初に紹介したサイトの題名のように「ゴルディロックス」状態なのです。故に株式相場が高いけれど…なかなか下げずに上昇を続けているわけです。でもアマゾンなど見ると…この株価維持は、なかなか理解できません。
仮説として、スマートコミュニティーの進展が、さらに加速して…画期的な効率的社会への発展があるのかもしれません。AIの活用は、凄い事なのかもしれません。そう考えると…半導体相場の在り方も理解が進みます。スマートコミュニティーの考え方ですね。
何故、相場が気迷いを続けているのか? それは…これまでの政策効果が出て来る、実態景気の変化を待っているわけです。ここで…一番怖いのは、イエレン氏が金融政策の引き締めを急ぐことですね。そうなると…「ダリオ時間」が復活するかもしれないのです。インフレ率が低いので…悪戯に政策手段の「のりしろ」を確保しようと…引き締めを急がないことです。市場は既に年内の利上げを諦めているかもしれません。
そんな…感覚です。確かに…ここにきてFRBはサンタンデール米国法人の配当規制も解除しました。先日、カタルがブラックロックの不動産購入の話を紹介しましたね。この二つの事象は非常に大切です。しかし感覚的には、ようやく…瀕死のICUから一般病棟に移ったイメージです。
この秋の焦点は、ボルガールールの在り方やFRB内の意見対立である利上げの見方など…トランプ氏の減税法案は、あまり期待度が高くありませんが、トランプ政権が、正常にそろそろ稼働するかどうか…などが焦点なのでしょう。
もう一つが重要な節目を迎える中国ですね。当然のことですが、共産党大会の山を越えるので…力が抜けます。今の好調さが、このまま維持できるのかどうかも、焦点の一つになります。習近平氏は、独裁色を強めています。重要な節目を迎えた後の「匙加減の変化」が注目されます。
肝心の日本は、いよいよ正常領域に突入します。ただ既に統計数字などは、この領域に入り始めたと考えていますが、なかなか市場は、その存在を認識してないようです。ここにギャップがあります。北朝鮮リスクなどが過大に評価されたため…悪戯に、弱い市況に見えるのですね。しかし実態は違います。買われる銘柄は、しっかり上がっているのです。
この辺りが…難しいのです。全体相場が強いと、個別株相場も強く加速されますが…全体が弱いと、どうしても、スター株が誕生し辛いのです。大儲けできる良い相場環境は、両者のバランスが大切です。
「システマティック・リスク」(市場全体相場の影響)の存在を、忘れてはなりません。故に現在は、弱く見えるのでしょう。でも、まもなくテクニカル調整を終えますから、今度は綺麗に株価が上昇するようになりますよ。いよいよ…チャンス到来でしょう。それでは…また明日。
さて此処で、お知らせです。既存の有料会員に続き、新規の有料会員の方にも、パスワードを既に送付しました。まだ届いてない方は、お知らせください。…意外にすんなり手続きが終わったので、来週の9月2日に第3回の株式教室を再開する予定です。年末相場が楽しみです。