かたる:心情的にはクリントン女史の方がまともで、大統領に相応しいとは思うけれど…カタルの視点である「金融規制」への態度が、気に食いません。世界の歴史を観ると、面白いもので様々な技術革新が、人間社会を変化させてきました。古くはルネサス時代の3大発明の活版印刷や羅針盤、そうして火薬ですね。その後、産業革命などを経て、人類は飛躍的な進歩を迎えてきました。一つの発見や発明が、社会生活に様々な変化を与えるのです。でも実際に応用されるまでは、かなり時間を要するケースが多く観られます。
例えば…カタルは株屋なので、今のBRICsの発展を支えた金融デリバティブですが…この考え方の元となるオプションの原理である「ブラックショールズ方程式」は1973年にフィッシャー・ブラックとマイロンショールズにより学会に発表され、その後、ロバート・マートンが厳密な証明をしたと言われています。
この方程式の応用が2000年代に入り、金融界で盛んに利用されるようになり、CDSなどの残高が、天文学的な数字に膨らんでいきます。そうしてリーマンショックに繋がりました。所謂、陰の金融(銀行)システムと呼ばれるものです。本物の実態経済の何十倍も、何百倍も…どの程度、実態経済より大きく膨らんだのか分かりませんが、巨大な数字遊びが、破たんしたのがリーマンショックだったのです。
この反省を受け、現在は、雁字搦めに金融界を縛っているのが、自己資本比率規制などの問題です。所謂、BIS規制から、最近では、先日発表されたFRBのストレステストなどもその一環です。そもそもの基準がリーマンショック級の変動を、安全基準としていることに、問題の原点があるように思います。これでは費用対効果の経済論理が成り立ちません。実際に事故など、不慮の事態は避けられないのです。そんな時は運命と思って諦めるしかありませんが…過剰な出来事を基準にすれば…社会のハードルは上がるばかりです。非効率な社会になりますね。
これがバブル崩壊の後遺症なのです。日本は2003年からの上昇での対応で、過剰反応しました。折角、時期が到来し、論理的にも妥当価格だったのに…人為的にその自然回復を歪めたのです。その為にダヴィンチは市場から消え、ベンチャーリンクも消えました。カタルの時代の読み違えです。今、同じことが世界で進行している様に思います。だから市場経済圏の成功者である米国を始め、イギリスの国民も、表面上は成功者なのですが、内部には歪を抱え、不満が溜まっている様子が窺えます。その表れが、イギリスの離脱であり、米国ではトランプ氏の躍進とサンダース氏に善戦ですね。いずれも、これらの不満は目に見えないものです。
皆が潤ってないから、社会に不満が堆積しているのです。故に行動が委縮しています。その萎縮を示すのが…世界の金利水準です。今は世界中で金融緩和はしていますが、実際にお金が活用されていません。だから金利が下がっています。日本と同じ政策の間違いを、米国は犯しています。清貧思想の繁栄は、いつまで続くのか? サッパリポンです。でも日本は公示価格も路線価も、久しぶりに…名目世界へ復帰です。マイナスとプラスじゃ…天と地の違いですからね。今の世界経済の不満の原点は…この金融規制にあります。こればかりは…日本単独で改善は出来ません。
でも自然の原理からして…カタルは日本株の壮大な強気相場が始まっていると考えています。 理由? それは歴史的な時間推移です。自分で過去の歴史を調べてみればいいのです。江戸時代の仕組みを崩壊させた「切っ掛け」の一つが黒船来航です。1853年浦賀にペリー艦隊が訪れ、幕府に開国を求めました。その後、明治維新が起り、まさに当時の人々は、大きな転換を味わったことでしょう。パラダイムショック(枠組みの転換)ですね。しかし維新後も、なかなか政府は体制を確立できませんでした。丁度、地震の余震のような物でしょう。
新政府内の派閥争いは激化し、侍社会の不満を解消したのが「西南の役」でしょう。西郷は新政府樹立の立役者ですが…彼が死ぬことで、新しい体制が確立されたのでしょう。この西南の役は1877年です。実に25年間ほどの時間が、このパラダイムショックに費やされています。カタルは黒船来航が1985年に起きた「プラザ合意」だと述べています。戦後、米国の庇護の下で、東西冷戦の切り札として、日本は飛躍的な発展を遂げてきましたが、その役割を終えたのが…プラザ合意でしょう。そうして1989年のベルリンの壁崩壊に繋がります。
日本経済の繁栄を支えた「東西冷戦」が消滅したのです。日本はグローバル論理下での飛躍を求められます。この体制転換に要した時間が28年です。この時間的な流れを観ると、既に日本は新しい時代に入っています。未だに、この変化を否定する輩も多いですが…体制転換とは、こんなものなのでしょう。新しい体制をスムーズに軌道に乗せる為に、デフレではなく、インフレが必要なのです。実質の世界ではなく、名目の世界の構築が、新しい世界への進展を、より一層、進めるのです。
日本は幸い、この体制転換にあたり、世界でいち早く、最初に闇夜の世界に送られました。ようやく、その入り口を感じている所ですが、米国の対応などの流れも関連し、なかなか加速しませんね。でも着実に変化は続けています。今回の財政出動は、どんな形になるのでしょう。IoTの推進、コンセッションの活用などは時代の流れです。日本の課題は、国(官)側の資産を、民間に移転して、効率化を推進する事にあります。その意味で関西国際空港の実験は、非常に興味があります。オリックスは時代観からみれば…やがて日本の代表企業の地位を確立するでしょう。本日は23円高の1333円ですね。
何故、この事が凄い事なのか…読者の皆さんは、まだ、なかなか理解できないかもしれませんが、このようなコンセッションの成功が、世界のデファクト・スタンダード(世界標準基準)になるのです。このモデルを応用すれば…市場原理の仕組みで、効率的な価格形成が遂げられ、非効率なお金の使い方の仕組みが大きく変化します。この辺りの解説が必要でしょうが…読者の皆さんは、きっと、こんな話は退屈でしょうね。でも…ね。投資と言うのは、裏付けがあって、初めて成り立つのです。丁半博打とは意味が違いますね。まぁ、良いや…。
今日の株価は、カタル銘柄の名目世界の「ケネディクス」、IoTの「ユビキタス」、再生医療の「JTEC」、更にクラウド環境を利用した効率的な人材活用の「クラウドワークス」は、何れも…高いですね。新しい時代を、感じているのでしょう。博打の「Sフロント」は強弱感が拮抗し始めている株価位置になって来ました。この辺りが、分岐点だろうと思いますが、何しろ、こればかりは…仕掛け筋次第です。お任せが高くつくのか…料金に見合った良いものを、味わえるのか…料理人の腕次第ですね。まぁ、別に博打でなくても、VRの「ソニー」でも構いませんね。
カタルは最近、少々、失望しています。これまでは、ソフトバンクを高く評価していたのですが…何故、孫さんは、ニケシュ・アローラ氏にソフトバンクを委ねなかったのでしょう。たとえ失敗しても、一度は、道を譲るのがカタルの倫理観です。些か、応援し続けていただけに、今回の決断には、がっかりです。もう応援をする必要もないかな? とも考えています。何しろカタル君、日本の高い携帯料金を、黙って払い続けています。いいカモなのです。噂によれば…本社をロンドンに移すのを、反対勢力が拒否し派閥対立が激化したとか…。この辺りは部外者が口を挟むべき問題ではありませんが、違和感を抱いています。
来週になると…喪があけますね。今度こそ、底入れになり、日本株は、新しい時代を感じて飛躍して欲しいものです。僅かに、プラス転換したばかりの日本の地価ですが、「1300兆円の逆襲」と言うテーマは、壮大な論理的な背景を持った相場のシナリオですからね。ケネディクスだけを観ていれば…日本の将来が、分かるというものです。
何も高い所を買う必要はありませんが、IoTのユビキタスが、これから至る所に顔を出し、活躍機会が増えますね。その理由は…新時代はクラウド環境を利用して、どう活用するかと言う事が、ネックなのですね。言葉で、ソリューションと言えば簡単ですが、実際の実務は、様々な知識がベースになって応用されます。
カタルの感覚では、ユビキタスは、それらのパーツを繋ぎ合わせる接着剤のような役割を担うのかな?…と漠然と想像しています。最近、巨大企業、日立がIoTサービスに舵を切り始めています。ユビキタスは、何しろ、日本のトップ企業とも、弱小の町工場のような組織ですが取引をしているのです。この価値観の意味を、どれだけの人が知っているのかどうか…。
実際に…実務に携わって、大企業との取引を開拓しようと思った人だけが味わう壁です。株屋は、自分で大企業相手の新規の取引を持ちかけてみれば、分かりますね。弱小の名前を聴いたことがないような証券会社が、日立やトヨタなどと絶対に取引などできません。でもユビキタスは、実際に大企業相手に取引をしています。この価値観だけでも凄いのです。更に、この復活のドラマです。
ユビキタスに、カタルが最初に取り組んだのは、QBの開発を目にした2010年の初めです。株価は10万円を下回っていました。あの時の相場環境は、超閑散の時代です。その中で上がってきたのに注目したのが、ユビキタスに嵌った切っ掛けでした。しかしユビキタスは、任天堂との取引を切られます。その為に、売り上げ構成を変えざる得ませんでした。そこから…、まさに…奇跡の復活になります。
通常、1社に頼っていた売り上げがなくなれば…倒産します。トヨタとアイシンの関係を考えれば分かります。アイシン精機は、VWなどとも取引がありますが、トヨタがメインで…大半の取引がトヨタでしょう。その売り上げがなくなって、アイシン精機は存続できますか? まぁ、弱小メーカーと大企業との比較は適切ではないですが、同じようなものですね。
まさに…奇跡の復活から、売り上げが、間もなく過去最高を更新します。そこに日本の政策を総動員する「IoT時代」が到来するのです。これだけの条件が揃って、株が騰がらなかったら…カタルは、もうレポートを書くのを、やめるしかありません。ようやく時代の開花時間が、やって来ます。お待たせしました。読者のみなさん、安心して下さいね。でも、そんなに慌てることはありませんよ。安い日に拾って置かれると…必ず、報われると思っています。それでは…また明日。頑張れよ。名目世界のケネディクス、そうしてカタル銘柄!