NT倍率

日銀のETFの買い増しからNT倍率が話題になっており、この話題を追ってみます。一番わかりやすい解説は此方かな? なかなかのレポートです。

NT倍率1年分

NT倍率1年分

 

NT倍率とは日経平均株価をTOPIXと言う指数で割った倍率の事です。日経新聞を観ると金曜日の時点で日経平均株価は16919円でTOPIX指数は1323です。

つまり16919.92/1323.22=12.7869となります。この12.7がNT倍率と言う事ですね。そもそもTOPIXは東証一部上場株の時価総額が基準になっており、1968年1月4日を100として指数化したものです。此処で、そのNT倍率の推移をご覧ください。下のものは期間の長いものです。(本当は80年代が欲しかったのですが…。調べるのが面倒で…手元にあるデータを参考にしました。)

NT倍率長期分

NT倍率長期分

基本的に時価総額の大きな金融セクターが低迷しておりNT倍率が上昇しているのでしょう。 確かにファストリのPERは86.28倍で5.17倍のPBRですから、株価は割高に見えます。 「流動性に罠」が長引き…企業戦略を変更したためなのですが、過去最高利益でもPER40倍台ですから、やはり株価は高く見えます。

日経平均株価採用のPERの高い順番推移

日経平均株価採用のPERの高い順番推移

他にエーザイ(61倍)や武田(42倍)と言う薬品株も高PERです。資生堂や明治HD、味の素と言うディフェンシブストック銘柄と呼ばれる景気変動に影響を受けないとされる業種の生活関連が、逆業績相場の終焉に位置している為か? 割高に見えます。イオンのPERは124倍です。ただPBRは1.09倍ですから、イオンのケースは経営方針を転換するだけで改善されるものと思われます。最近はこの手の商業リートも多く存在します。

この意味の解説は、必要かな? ショッピングモールなどを、自己開発している為にそのコストが多くかかっている為に、利益が食われているのでしょう。リース形式でリート化すれば…開発資金は軽減されます。資源絡みが高PERなのは仕方がありません。

通常、ディフェンシブストックのPERは、10倍台が妥当と思われます。最近、株価が下がっているとは言え…ヤクルトにしてもそうですが、何故、食品関連のPERが高いのか?理解に苦しみます。アジア圏への戦略を加速させている為でしょうが…売り上げの伸び率は、明治HDも、味の素も、そう大きく増えている訳ではありませんからね。潜在成長率からみて、やはり割高に感じます。カタルは日銀の今回のETF買いの増額を観て、PBR基準や配当利回り基準で、銘柄を選択して…買入れろ!と述べています。

日経平均株価採用の配当利回りの高い順番

日経平均株価採用の配当利回りの高い順番

今度はPER基準ではなく配当利回り基準で並べ替えますね。こんなイメージになります。金融株や商社株などが並んでおり、何れも低PERですね。そうすると…ETFより心理効果は薄れますが、市場の論理的な歪みは、大きく是正されます。まぁ、此処は期待値を生むことが最優先ですから、ETF買いも「良し」とするのが正常な判断なのでしょう。物価目標を達成するためには、流動性の罠から脱出して、正常な名目世界への移行を主眼にしている為ですからね。完全失業率と消費者物価の関係を説いた、例の馬場レポートは、価値を発揮するかもしれません。現在の完全失意業率は3.1%であり、あと僅かで3%を割れます。そうすると、一気に人手不足状態に陥り人件費の引上げが物価の上昇に直結します。

ここでも…何故、カタルが「働き方改革」のフリーランスと言う分野に注目して「クラウドワークス」(3900)を推奨しているか? 分かると言うものです。この馬場レポートが銘柄選別の要にあります。企業はドンドン…外注を加速させます。この会社の収益源の元は総契約高で、そこから人件費を払い、後は利益をピンハネします。だから70%以上も一般企業の売り上げが…加速して伸びている訳です。この数字は大変な数字ですよ。この伸び率だけで株価は4ケタ奪回をするのです。

何しろ、ペッパー君のプログラム開発の意味を、市場は、あまり理解してないようです。クリエーターの「登竜門」になるのですね。作家で言う、直木賞のようなものです。これを獲得しただけで…大きな意味が生まれます。最後に、もう一度、馬場レポートの要である完全失業率推移と消費者物価の変化のグラフを掲げておきましょう。このグラフからも明らかなように…企業は一気に外注するようになります。つまりクラウドワークスの仕事は、どんどん生まれます。現在でも年率では70%増なのですね。通常は金額が大きくなると伸び率が落ちますが…このような背景があるから、売り上げの伸び率の落ち方が、緩やかに推移すると考えています。必ず、誰かがが、仕掛けを入れますね。こんな逸材を見逃すわけがありません。市場と言うのは大きなものなのです。

おそらく…日経平均株価は、しばらくは横這いのボックスだと判断しています。此処ではソニーと言う選択肢や増資を完了したシャープと言う選択肢も存在するでしょう。ようやく、増資を完了したので、カタルも、もう少しシャープを買おうと考えています。この会社の魅力は、これが成功すれば…日本は外人アレルギーから脱皮できますね。グローバル化に向けて、一歩、近づきます。だからカタルはシャープを応援しているのです。カタルはどちらかといえば…原理原則を重視して政策の最善を考え、理想を追い続けます。だから名目成長の世界に向け、「1300兆円の逆襲」から、ケネディクスを推奨しています。極めて論理的なのですが…なかなか政策が駄目なのですね。的を外しています。アチェリーの10点満点ではなく8点止まりかな?そんな印象です。オリンピックを観ていると9点ではメダルに手が届きません。10点を連発しないと駄目ですね。

まぁ、頑張って欲しいものですね。また明日。

完全失業率と消費者物価の推移

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